犬のマーキング対策、去勢するべき?マーキングの理由としつけ方

オス犬が足を上げて壁や木の根元などにちょこっとおしっこをかけているのを 見たことはないですか?

これはマーキングといって、犬の本能的な行動です。

でも室内で家具や壁などあちこちにかけるようになると、飼い主さんは大変ですよね。

ここではなぜ犬がマーキングするのか、またしつけや去勢など対策方法をご紹介します。

マーキングとは

マーキングとは

犬があちこちに片足をあげて少しだけおしっこをかけることを「マーキング」といいます。

これはその犬が大人になった証拠であって、犬にとっては他の犬にメッセージを伝えるという本能的な行動なのです。

時期

一般に、早くて生後5ヶ月くらいから1歳くらいになるとマーキングを 始めるようになります。

これには個体差があるようで、体が大きくなったから必ずするというものではありません。

オス犬のマーキングの場合はメス犬へのアピールでもあるので、 成熟した証拠であるといえます。

目的

・オス犬同士の縄張り意識

犬は自分の縄張りを守るためにマーキングします。

他のオス犬に対して「ここはぼくの縄張りだからね!」と知らせているのですね。

そのとき「ぼくはこんなに大きくて強いんだからね!」と自分の大きさをアピールするため、足をあげてなるべく高いところにおしっこをかけようとします。

小型犬では両足をあげて、逆立ち状態になってしまうことがあります。

自分におしっこがかかってしまっているのを見たことがありますが・・・

・メス犬へのアピール

また発情期のメス犬に対するアピールでもあり、発情したメス犬がマーキングしたところに 重ねておしっこをひっかけるということもします。

このときも大きさをアピールするため、やはり高いところへひっかけようとします。

・メス犬のマーキング

メス犬の場合は縄張り意識からというより、発情期によくマーキングをすることから

オス犬に対するアピール、と考えられています。

メス犬の発情期はだいたい半年に1度くらいのペースで訪れるため、 マーキングによって発情期に気づくということもあります。

・精神安定

緊張したりストレスがたまっているときなどにマーキングの回数が増えることがあります。

動物病院など普段行かないところへ行ったときにマーキングしてしまったことはないですか。

もしかしたら飼い主さんへのメッセージとしてのマーキングかもしれません。

何を基準にしておしっこをかける場所を選んでいるのかわかりませんが、

いつもと違うな、と思ったら飼い主さんは愛犬や周囲のの様子を よく観察するといいでしょう。

病気によるもの

いままでと違って、急にあちこちにマーキングするようになるときは 病気が原因のこともあります。

一番多いのは膀胱炎によるもので、これは尿検査ですぐ判別できます。

気になったら獣医さんに診てもらうといいでしょう。

マーキングのしつけ

マーキングは犬の本能的な行動なので、しつけによってやめさせることは 困難だといわれています。

マーキングのたびに叱っていたら愛犬と飼い主さんとの信頼関係に影響することもあります。

室内犬の場合では犬が出入りできる部屋を決めるなど、行動範囲を狭くすると 飼い主さんの掃除の手間が減るかもしれませんね。

またトイレなど決まった場所でおしっこしたときはたくさんほめてあげたり おやつを少し与えることで徐々にマーキングの回数が減ることもあるそうです。

散歩のときはリードをやや短めに持ったり、散歩に行く前にトイレを済ませておくという方法があります。

犬のしつけ教室などで詳しく教えてもらうこともできるそうです。

去勢について

去勢について

去勢とは

オス犬のマーキングは、テストステロンというホルモンの作用によるものです。

去勢とは、このホルモンを手術によって減少させることです。

アメリカなどの研究では去勢したらマーキングが劇的に減ったという結果が出ているそうですが、完全になくなるわけではありません。

手術について

去勢手術は、麻酔し、皮膚を切開し精巣を摘出することになります。

手術じたいは約30分ほどで終わるそうです。

費用はだいたい2-3万円前後ですが、体重などにより異なることもありますので 詳しくは動物病院で確認してください。

時期としては、成熟する前に行うといいそうですが、これについても 獣医さんときちんと相談することをおすすめします。

去勢することによるメリット

個体差があるためすべての犬にいえることではありませんが、去勢することにより性格が穏やかになってしつけがしやすくなるそうです。

完全にマーキングをしなくなるわけではありませんが、オス犬特有の攻撃的な行動が減り、 マウンティングやマーキングが減ることが多いです。

また成犬の7-8歳以降に多いとされる精巣腫瘍、精巣炎、ガンの減少、前立腺肥大などの 防止に役立ち、寿命が延びるといわれています。

去勢することによるデメリット

生殖器官を摘出しますので、繁殖させることはできなくなります。

またホルモンバランスの影響により、太りやすくなるそうです。

去勢手術を受けたあとはどのような様子なのか、参考にしてみてください。

まとめ

まとめ

ここでは愛犬のマーキングについてご紹介しました。

①マーキングとは本能的な行動であり、さまざまなメッセージを発信している

②ストレスや病気によることもあるので注意する

③しつけで完全にマーキングをやめさせるのは難しい

④去勢することでマーキングは減りやすく、病気防止の効果もある

本能的な行動をやめさせるのは難しいですよね。

でもあちこちでおしっこされたら飼い主さんは大変です。

去勢することでまったくしなくなるわけではありませんが、

獣医さんと相談の上、検討してみるといいかもしれませんね。

投稿者プロフィール

山本
山本
犬をこよなく愛して20年。とある田舎で犬たちと暮らしています。

犬を飼っている方の疑問やお悩みを解決し、微力ながら犬と人が幸せに暮らせる社会づくりに貢献していきたいです。