早期発見・早期治療が大事! 愛犬の病気のサインを見逃さないコツ

わんちゃんは、具合が悪いとき、

どこが調子悪いかを、言葉で伝えることができません。

また、重症化してからご家族の方が、愛犬の体調の変化に気づくことも多くあります。

「いつもと違う様子にはなんとなく気づいていたけど、大丈夫かなと思って様子をみてしまい…もっと早く動物病院に連れて行ってあげればよかった…」などの声をよく聞きます。

そこで、愛犬の体調の変化に少しでも早く気づけるように、病気のサインを見逃さないコツをご紹介していきたいと思います。

いつもと様子が違うかも?

いつもと様子が違うかも?

たとえば、首を横にかしげてみたり、

お尻を振って歩いてみたり、

突然、今までみられなかった行動や仕草を始めることがあります。

一見、可愛い仕草をするようになったなぁと思って見ていたら…

実は背景に思いがけない病気が隠れていることがあります。

では、上記にあげた例については、どんな病気が隠れているでしょう?

まず、首を横にかしげている場合

“前庭疾患”という病気が考えられます。

前庭は、からだの平衡感覚をつかさどる部分です。

脳や内耳に病気があると前庭がダメージを受けてしまい、平衡感覚がおかしくなり、首をかしげてしまいます。

一見、可愛い仕草にみえても、本人は気持ち悪くなっている可能性があります。

次に、お尻を左右にフリフリ歩いている姿、

実はマリリンモンローのように歩く姿に似ていることから、

“モンローウォーク”と呼ばれていますが、

大型犬で、このモンローウォークをしている場合は注意が必要です。

股関節形成不全という病気の可能性があります。

生まれつき股関節がゆるくなってしまう病気です。

例をあげると、キリがありませんが、

何気ないことでも、いつもと違う行動をし始めたときは、少し注意深く観察して、些細なことでも獣医師に相談してみるといいでしょう。

思いがけない病気が見つかるかもしれません。

動物病院に連れて行くべきか?

動物病院に連れて行くべきか?

上記のような例をはじめ、

「何かいつもと様子が変だな?」と、ご家族の方が感じる場合、

愛犬の体には何かしらの体調の異変が起きている可能性が高いです。

特に、

  • 昨日までご飯をよく食べていたのに、急に食べなくなった
  • さっきまで元気だったのに、急にテンションが低くなった

などの症状がある場合は、早めの対応が必要になることがあります。

わんちゃんは、言葉を喋れないですが、

一番わかりやすい健康のバロメーターは“食欲”と“元気”です。

食欲と元気に、少しでも変化がある場合は、すぐに動物病院に行きましょう。

その他に、以下のような症状がある場合も、受診をおすすめいたします。

気になる症状がありましたら、獣医師に相談してみましょう。

  • 嘔吐

              どのような物を吐いたか?何回ぐらい吐いたかを確認し、獣医師に伝えましょう。

  • 下痢

              形状と、1日何回ぐらい出たかを確認し、獣医師に伝えましょう。

  • 水をたくさん飲むようになった

              ・1日に何mlぐらい飲んでいるか確認しましょう。

              ・1日に体重1kgあたり50~60mlぐらいが正常です。

              ・体重1kgあたり100ml以上飲んでいる場合は異常です。受診しましょう。

  • 耳の異常

              ・耳の中が臭う。

              ・耳が赤い、腫れている。

              ・耳の中がグチュグチュしている。

  • 尿の異常

              ・色の変化(血混じり、茶色っぽい、透明っぽい)

              ・量や回数の変化

              ・臭いの変化

              ・排尿の姿勢をとるが尿がでない。

  • 咳がでる

              ・乾いた咳をする。

              ・湿った咳をする。

              ・鼻水がでる。

  • 息が荒い

              ・1分間あたりの呼吸回数が40回以上は緊急性が高く、すぐに受診が必要です。

              (正常は1分間あたり10〜30回です。)

  • 歯・口の中の変化

              ・歯茎の色、舌の色はピンク色が正常です。

              ・白っぽい場合は、チアノーゼの可能性があります。すぐに受診が必要です。

  • 体重減少

              ・あばら骨や、背骨がゴリゴリ触れるようになっている場合は痩せています。

  • 目の異常

              ・目ヤニがあるか?

              ・ショボショボしていないか?

              ・充血してないか?

              ・白っぽくないか?

              ・涙が多くないか?

  • 歩き方の変化
  • 皮膚に異常

              ・痒みはあるか?

              ・湿疹はないか?

              ・脱毛はないか?

              ・フケは多くないか?

              ・出来物はあるか?

気になる症状はありましたか?

言葉を喋って意思表示のできない愛犬のかわりに、体のSOSに少しでも早く発見できるようなヒントをあげてみました。

愛犬の異変に気付いていても、お家で何日も様子をみてから来院されるケースが多いですが、そのときには重症化していたり、手遅れになってしまうケースも少なくありません。

このまとめを読んでいただいた方は、なるべく早めに対応できるようになると思います。

行動や体調の細かい変化に気付く自信がない方もいらっしゃると思いますが、

その場合は、先にも書いたとおり、最低限“食欲”と“元気”をバロメーターにしていただければ、間違いなく体調の異変に気付けます。

ぜひ今回の内容を参考にしていただき、愛犬の病気の早期発見・早期治療を心がけましょう。

投稿者プロフィール

山本
山本
犬をこよなく愛して20年。とある田舎で犬たちと暮らしています。

犬を飼っている方の疑問やお悩みを解決し、微力ながら犬と人が幸せに暮らせる社会づくりに貢献していきたいです。