日本は遅れている!?ドイツの犬に関する法律とは!

愛犬家の皆さんの中では、ドイツをはじめとするヨーロッパの動物愛護は、日本に比べとても進んでいるという認識のある方も多いのではないでしょうか?

そこで今回はドイツのペットにおける法律について調べてみました!!

日本とどのような点が違うのでしょう。

ドイツの憲法には動物に関する規定が制定されている?

ドイツの憲法には動物に関する規定が制定されている?

実はドイツは、世界で初めて憲法に動物愛護法を取り入れた国です。

それはドイツ連邦共和国基本法第20条aに、『~略~自然的な生活基盤及び動物の保護』という表記の元、しっかりと記されています‼

これは、アルバート・クナップ牧師(1798~1864)が、「動物は人間の所有物ではなく、人間と同じ痛みを感じる存在だ」と唱え動物保護施設をつくり、保護活動を始めたことがキッカケとも言われています。

それが次第にドイツ国民に広がり、1974年に、犬の保護に関する規則が定められたそうです。

そして2002年に、憲法にも動物保護に関する規定が制定されました。

ちなみに日本の憲法では、動物に関する規定はありません。

日本の動物に関する法律は動物愛護法(動物及び管理に関する法律・施行日は2018年6月1日と)となります。

ドイツの動物保護法

ドイツの動物保護法

日本における動物愛護法は、ドイツでは動物保護法にあたります。

そして最初の項目となるところに、『この法律の目的は、~略~。合理的な理由もなく、動物に痛み、苦痛、または危害を加えることは許可されていない。』と記されています。

これは後の動物殺処分についてにも繋がっています。

ドイツでは、正当な理由でない限り原則として動物保護法で動物の殺処分を禁止しています。

ティアハイム(ティア:動物、ハイム:家)と呼ばれるアニマルシェルターでは動物の殺処分は行われず、ドイツ全国に約1000施設ある民間のシェルターが動物を保護しています。

また、ただ単に飼い主がみつからない等、不正当な理由で殺処分が行われた場合は起訴の対象ともなります。

例えば飼い主の手に負えない程噛み癖が酷く、危険を及ぼす可能性があると判断された場合でも

まずは専門医の元、可能性がある限りはリハビリをし、その子がまた犬としての生活を送ることが出来るよう試みます。

それでもやむを得ず殺処分をしなければならないと判断されたときには、安楽死でなければなりません。

また、ドイツの動物保護法の中には“犬に関する規則”というものも存在します。

例として、

・屋外での十分な運動を行うこと

・飼い主とのふれあいの時間をしっかりと確保すること

・犬に長時間の留守番をさせない

・多頭飼いの場合は全ての犬を同じスペースで生活させること

・屋外で飼育する場合は雨風をしのぐことができ、室温を確保するための保護壁と断熱材を使用した犬舎で飼育をすること

・鎖のつなぎ目は固定せず、最低でも6mの長さで犬が自由に動くことができるようにしなければならない

これらを違反すると市民から通報が入り、獣医局やアニマルポリスから指導を受けます。それでも改善されない場合は、犬たちが没収され、施設での保護となります。

そして、1日最低2回、合計3時間ドッグランや散歩を含む屋外での活動が推奨されています。

また、ブリーダー等の繁殖業に関しては

・最大10頭までの成犬、その子犬のみとし、それ以上の保有は認められない

・ブリーダーとして犬を飼育する者は必要な知識とスキルを身につけ、それを証明する必要がある

・8週までの子犬は母犬から引き離してはならない

等があります。

また、これらを違反した場合、最大25,000ユーロ(日本円およそ300万円)の罰金があります。

上記に挙げたものはまだメイン項目の一部にしか過ぎません。

動物保護法、犬の規定だけでもものすごい量の項目があり、それだけ動物が人間にとってのパートナーだという認識の高さが分かりますね…!

更に細かく見ていくと犬の飼い主は犬税を納める義務がある、尻尾等身体の一部の切断の禁止等もあります。

これだけ細かく規定されているとペットを迎え入れるのも相当な覚悟が必要になってくるので、ただ闇雲に可愛いからという理由だけでペットを飼う人も少なくなりますね。

ドイツのペットに関する法律のまとめ

  1. ドイツの憲法には動物に関する規定が制定されている
  2. 動物保護法には犬の規則が別項として存在する

日本でも令和元年6月19日に動物愛護法が改訂され、ようやく出生後58日(8週)経過しない犬又は猫の販売を制限、マイクロチップの装着の義務付けが決定されました!

このニュースはまだ記憶に新しい方も多いかと思います。

日本の動物愛護法も、今後更に良い方向へ向かっていってほしいと願うばかりです‼

投稿者プロフィール

山本
山本
犬をこよなく愛して20年。とある田舎で犬たちと暮らしています。

犬を飼っている方の疑問やお悩みを解決し、微力ながら犬と人が幸せに暮らせる社会づくりに貢献していきたいです。